トヨカットスーパーW-101Sはプレス・絞りなどの塑性加工用に開発した水溶性プレス・切削剤です。従来、不水溶性のプレス、絞り油でなければ使えなかった塑性加工も難無くこなせます。水溶性ですので衛生的で後処理が水洗い、湯洗だけで済むのも特長となっております。
また、極圧性が高いですので、フライス加工、MC・NC旋盤などの切削加工にも御使用できます。
タイプはエマルションタイプの極圧添加剤型であり、極圧性、潤滑性の向上を図った製品になっております。
切削分野ではFMS化されたマシニングセンタ、フライス加工、合金鋼の高速切削、タッピング、チェーサーによるネジ切り等、従来不水溶性の切削油ではなければ不可能だった分野まで広く対応できます。もちろんマシニングセンタだけでなくNC旋盤などの多くの自動機械でも使用可能です。特殊な抗菌性物質を含んでいるので、耐腐敗性に優れていて液寿命も長い製品です。
トヨカットスーパーW-101Sは優れた潤滑性能があり、他の切削油と比べてみますと、歯切りブローチ等に使う塩化硫化型極圧不水切削油と同等、もしくはそれ以上の性能があります。又、トヨカットスーパーW-101Sには極圧添加剤が入っておりますので金属加工において仕上げ面は極めて平滑となります。
トヨカットスーパーW-101Sは水溶性でありますので不水溶性切削油に比べて、格段の冷却効果があります。比較する油によって多少の相違はありますが、冷却性能の大きさは一般的な不水切削油の7倍以上になります。 又、工具寿命は刃先温度の二乗に逆比例するといわれております。トヨカットスーパーW-101Sを使うとこの強い冷却性能が、反熔着性能、極圧潤滑性能と共々に効果を上げて、工具寿命が長くなり切削速度を大幅に向上させることができます。
トヨカットスーパーW-101Sは防錆能力を極めて強化してあります。一般に水溶性切削油は使用する時に水で希釈しますが、希釈倍率は高性能の水溶液になる程大きくなるのが普通であります。一般に使用されている水溶性切削油の標準希釈倍率は、ソリュブルで20~60倍となっておりますがトヨカットスーパーW-101Sは平均50~60倍で御使用して頂くことができます。
*水で200倍迄希釈した場合にも、Herbertテストに於いて腐食皆無という結果を示しております。
トヨカットスーパーW-101Sは金属に対する親和力が特に強いことを特長としており、油染みた加工面に対しても、優れた湿潤効果を発揮します。又、トヨカットスーパーW-101Sの水性エマルションは分散度が極めて高いため、その消費量は少なく経済的です。時によって、特に難削材を加工するような場合に5~10倍の濃度で使用すると一段と性能が強化されて楽にこなすことができます。
ハイクローム、ハイニッケル合金、チタン及びチタン合金等の難削材をこのように濃度を上げて成功した例が多く出ております。
●使用用途例及び倍率●
【プレス、絞り等の塑性加工】
*材質 ・・・・・・・・・・・・・普通鋼板、ステンレス板
*希釈倍率 ・・・・・・・・・原液~10倍(5倍まで推薦)
希釈倍率 | |||
MC 20~50倍 | ターレット旋盤50~60倍 | NC旋盤50~60倍 | 単能盤50倍 |
自動旋盤30~50倍 | フライス盤50~60倍 | ボール盤50~60倍 |
(注)倍率は弊社テストのよるもので使用状況により変動します。